日本だからなのか、この時代だからなのか本当に美味しいものがたくさんあって困ります。で、食べすぎて太ってしまいました。

最近どうしても食欲を抑えることができなくなってしまっていて、ちょうどこの「食欲の攻略書なぜ私たちは食べ過ぎてしまうのか」が目に入ったので読んでみました。偶然出会った本って運命を感じますね。

食の攻略書

食欲の攻略書なぜ私たちは食べ過ぎてしまうのか
アンドリュー・ジェンキンソン (著), 岩田 佳代子 (翻訳)

で、読み始めたのですが、400ページ以上ある分厚い本なんですが、読みやすい。海外の方が書かれた本で、翻訳されているのですが、翻訳が良いのかとてもすらすら読めます。

書かれている内容も興味深い内容で、しかも実際にあった実験の内容などが書かれているので、頭にもすっと入ってくるし、おもしろい。

体の仕組みを知ると、今まで流行ったダイエットがいかに無駄というか危険というか、逆効果だったことがよくわかります。適正な体重を維持しようと思うなら一読の価値はあります。というか、現在の地球で食事をして生きていくのなら、読んでおいた方がいい本だと思いました。この本に書かれていることすべてが本当かはわかりませんが、新しい知識を更新することはとても大事だと思います。無知というのは本当に恐ろしいものだなと思わされます。

食欲というのは睡眠欲、性欲とならぶ三大欲求の一つです。その食欲をコントロールできるというのは、人生を生きていくうえでもとても重要なことだと思っています。

当たり前な話ですが、牛に牧草を与えず、穀物に植物油を混ぜた餌に変えると、早く太る。これは、牛だけの話ではなく人間にも当てはまる。これは、考えると分かる話ですが、今の世の中には、ファーストフードなど高カロリーな食品が溢れかえっています。

1980年のアメリカ人男性の1日あたりの摂取カロリーは2200キロカロリーだったのが、2000年には1日あたり2700キロカロリーに増えている。それに伴って、肥満率も増えている。日本については書かれていなかったので、ざっと調べて見たところ、摂取カロリーはなぜか減少傾向で、肥満率については、男性は上昇しており、女性はだいたい横ばいといった感じでした。日本人はBMIが25%以上の人は男性で30%ちょい、女性で20%ちょいくらいのようです。

ダイエットをした時に、体の中ではどういうようなことが起きていて、ダイエットをやめた時にはどうなるかということを知っておくべきです。

衝撃的な言葉が、「ダイエットを繰り返すのは、肥満になる最適な方法なのだ」というもの。自分ではダイエットのつもりでも、体は飢餓状態と認識し、次の飢餓に備えて脂肪を蓄えようとする。だから、ダイエットの後にリバウンドするどころか以前の体重よりも重くなってしまうことがある。

死刑囚を使った飢餓実験なども記載されている。

糖分や油脂の多い西洋風の食事はインスリンやレプチンの働きをバグらせる。このような食事を続けることで、食べても満腹感を得られにくくなるそうです。通常、太って脂肪が多くなると食欲が抑えられたり、消費エネルギーが増えることによって、体重は戻っていきますが、糖分や油脂の多い西洋風の食事はこのような働きが悪くなってくるそうです。

体重のセットポイントを低値にリセットしない限り、減らした体重の長期維持はできない。それには、適切な種類の食べ物を食べ、食文化を変え、ストレスを解消し、睡眠週間を改善し、健康な筋肉を維持するしかない。

人は、火を使って食料を調理することができるようになったことで、食料を効率よく消化することができるようになった。そのおかげで他の動物よりも大きな脳を手に入れることに成功した。人間以外の霊長類は、生の食料を消化するために長い腸が必要だが、人は火を使うことによって腸を短くすることができた。その分のエネルギーを脳に回すことができた。

農耕や文明が発展していくと、新たな集落や町に暮らす人々の健康がおかしなことになってきた。農耕時代到来後の初期の人々は、狩猟採集をして暮らしていた祖先よりも体力も身長も劣っていた。また多くの人々が栄養失調にも陥っていた。狩猟採集民は多種多彩な動植物を摂取していたが、農耕時代到来後の人々は、農耕から得られる限られた食べ物しか口にしていなかったから。

砂糖

進化の過程で、甘味は脳の快楽中枢に直接繋がるようになっていった。甘い物を食べた時、モルヒネやヘロインのような薬物を摂取したのと同じ状態を引き起こすそうだ。脳の活動にはとにかく栄養がいる。だから進化の過程で甘い食べ物がなにより大事になっていった。甘いものに目がなくなっていった。

心血管疾患の増加の原因は、脂肪でもコレステロールでもなく、炭水化物と糖。

オメガ3とオメガ6の比率が1:1~1:4くらいまでが理想。日本は1:4くらいだそうだ。地域によっては1:10などになっているようだ。自分が食生活をあまり気にしなかったときは、加工食品やファーストフードやカップラーメン、菓子パンなどを多く食べていたので、おそらく1:10くらいになっていたのだと思われる。だから体重も今よりも20キロ近く多かったのかもしれない。

オメガ3に対するオメガ6の比率が高い個体群は肥満率も高い。

食べのもから摂取できるオメガ3とオメガ6の量は季節ごとに大きく変化する。

オメガ脂肪酸はそれぞれ植物の別の部位に含まれている。オメガ3は葉の緑、オメガ6は種子。

旬の食べ物の変化も動物の行動や生態の変化につながる。

インスリン濃度の変化が体重の増減につながる。インスリンが増えれば、体重も増え、インスリンが減れば体重も減る。

高インスリン=セットポイントが高くなる
低インスリン=セットポイントが低くなる

インスリン→レプチン抵抗性→代謝低減→セットポイントの上昇

インスリン濃度低下→体重減少

西洋の食事→オメガ3に対するオメガ6の比率上昇→インスリン抵抗性→さらなるインスリン分泌→体重のセットポイント上昇

脂肪が悪いという、思い込み、刷り込み。

おやつ(間食)という文化を食品会社が作った。食事で血糖値が急上昇することによって、大量のインスリンが分泌され、そのために血糖値が急激に下がるため、低血糖状態になるために次の食事までに腹が減る。という悪循環。

間食文化や脂肪が悪いといったもの以外にも故意的に作られ、植え付けられた知識は多くある。

長期的な視点で体重を減らしたいなら、ダイエットはせず、もっと上質な食材を使って料理をし、週2、3回運動をする。

実際の体重と体重のセットポイントが合っているため、飽くなき食欲を覚えることもなければ、代謝が低下することもない。体重をきちんと減らし、その体重を維持するにはこの方法しかない。

体重が増加するライフイベント
・実家を出る
・大学進学
・結婚
・夜勤になる
・新しい仕事を始める
・海外移住

体重を減らす唯一の方法

長期にわたって体重減少を維持するには、生涯をかけて食生活とライフスタイルを整えていくしかない。

セットポイントを下げるには
①環境と心の健康
②食べる物と食習慣
③行動とライフスタイル

リセットの準備
①現実をしっかりと見て、無理のない目標を設定する
②問題の解決法を理解する(体重のセットポイントという概念を理解する)
③家庭環境を整える
・工業化食品や加工食品に依存しない。
・新鮮な食材を購入して調理すること。自分で料理するのが一番
・しっかりと眠る
・家庭や職場でのストレスを減らす(睡眠、運動、音楽、マッサージ、ダンス、笑いはコルチゾール濃度の低下に役立つ)
④始めるための時間
・自分が新しい体、新しい人生をつくりあげていこうとしているなら、時間が必要
・どうすれば始めるための貴重な時間を見いだせるかを考える
・自分のライフスタイルや日々のルーティンについて真剣に考え、始めるための時間を見つける
・今の非生産的な活動をきっぱりとやめたり、その時間を削ったりすればいい

体重のセットポイントを下げる重要なポイントは、食べ物とライフスタイルの変化

ストレスとうまく付き合っていくのに役立つ最良の方法はマインドフルネス瞑想。心の健康とQOLを向上させていけるし、コルチゾールなどのストレスホルモンに直接生物学的な影響を及ぼしうるというエビデンスも増えてきている。

マインドフルネス瞑想では、いまこの瞬間のことだけに集中する。自分が今、どこにいて、何をし、どう感じ、どんなふうに考えているのかを意識する。

マインドフル・イーティング・エクササイズ
・5分間は邪魔されそうにない場所に座る
・チョコの包を開け、目の前に置き、じっと見つめる
・どんなことに気づくか、体にはどんなことが起きているか確認する
・チョコを手に取り香りを確かめる
・どんなことに気づくか、体にはどんなことが起きているか確認する
・今この瞬間に自分が考えていることも確認する
・このチョコレートがどれくらい食べたいのか10段階で答える
・実際にほんの一口食べてみる
・口に入れたら噛まずに舌の上に乗せたままにし、ゆっくりと味わう
・口や胃、全身の感覚を意識し、その後飲み込む
・チョコが喉を通って胃に入っていく感覚に意識を向ける
・食べたら、体の他の部分にどんなことが起こっているか、自分が今何を考えているかを確認する
・チョコレートを食べた満足度がどれくらいか10段階で答える
・チョコレートをもっと食べたいという気持ちはどれくらい強いか10段階で答える
・この一連の行動を繰り返す
・今度の満足度はどれくらいか10段階で答える
・チョコレートをもっと食べたいという気持ちはどれくらい強いか10段階で答える
・最後にもう一回、同じことを繰り返す
エクササイズをやり遂げたら、気づいたことについてよく考えてみる

欲望を管理するコツ
・体を動かす
・欲望はすごい勢いで膨れあがっていくが、やがて消えていく。「大丈夫、落ち着いて、これはじきに消えるから」などの言葉をあらかじめ準備しておく
・深呼吸
①今感じていることを意識する
②呼吸に集中する
③呼吸から体全体に意識を広げる

しっかり食べてしっかり睡眠

ステップ1 しっかり食べる
①1日3食食べる
②高脂肪、たんぱく質で低炭水化物の朝食を摂る
③自分の食べるものは自分で調理、用意する
④砂糖、小麦、とうもろこし、フルーツジュースは避ける
⑤間食は必要な場合のみ

ストック食材を整理する
・避けるべき食べ物がないか確認し、あれば処分し、代わりに栄養価の高い食べ物を入れておく
・パンなどの小麦を含む食べ物や加工食品、甘いスナック菓子は処分する
・果物、肉、チーズ、ゆで卵、ヨーグルト、無調整牛乳などに変える
・多彩な食べ物を自分で調理して食べる

朝食
・高炭水化物の朝食を摂ると、午前中の半ばには血糖値が下がり、そのためにさらなる糖分と炭水化物を欲するようになることがわかっている。
・朝食で避けたいのが、低脂肪な食事。
・昔ながらのイングリッシュブレックファースト、あるいはアボカドやサーモンや卵もいい。ただし、トーストはNG。
・卵、肉、チーズ、ヨーグルト(低脂肪じゃないやつ)、オリーブオイル、あらゆる種類の魚、無調整牛乳
・果物には天然の果糖が含まれているため、朝食には避ける
・飲み物は、水か牛乳、紅茶、コーヒー
こうした朝食を摂ることで、1日をスムーズに始められる。午前中の半ばになって無性に炭水化物の完食がしたくなることもなければ、昼食前にどうしようもない空腹感に苛まれることもない

昼食
・我々が今暮らしているのは、実は本物の食べ物が手に入りにくい食の砂漠なのだということ。
・過剰な砂糖や小麦を含んでいない食べ物を探すのは至難の業。
・外出時の昼食はあらかじめ計画を立てて持参するというルーティンを身につける
・いちばん簡単なのは前日のうちの用意しておくこと
・新鮮な青果、乳製品、肉や魚を使って、おいしく栄養豊富な昼食をつくる習慣を身につける

夕食
・小麦や砂糖やとうもろこしを過剰に使用しなければ、どんな食材を使っても良い。

ステップ2 しっかり眠る
・テレビや動画を見てムダな時間を過ごさない
・睡眠不足によって、代謝が鈍化するのみならず、食欲が増進し、高エネルギー食を渇望するようになり、最終的に体重が増える
・睡眠不足によって、平均血糖値も上がり、糖尿病予備軍につながりかねない
・睡眠時間を増やす。そうすればセットポイントが下がり、体重も減る
・読書には睡眠効果がある
・1日8時間程度睡眠をするようにする

ステップ3 細胞と筋肉の代謝を改善する
・オメガ脂肪酸のバランスを整える
・オメガ6を減らす(植物油の摂取を減らす)
・西洋の加工食品を減らす
・植物油と加工食品を減らしオメガ6の摂取を減らす
・植物油の代わりにバターやオリーブオイルを使う
・自宅から植物油をなくす
・植物油を含む食べ物や、植物油で調理した食べ物は食べない(ファーストフード、クランブル、揚げたスナック菓子、栄養バー、マーガリン)
・よく目にするファーストフードは、オメガ6を有する油で調理されているため、オメガ6が大量に含まれている
・ファーストフード店だけでなく、デリバリー、インド料理、中華料理などのレストランでも、食べ物やソースには大量の植物油が使われている
・調理用ソースもおびただしい量の植物油が使われているため、注意する
・ソースは、バターや牛乳、オリーブオイルなどを使って自分で作れる
・新鮮な食べ物は数日しか持たないが、オメガ6を含んだものは何か月も日持ちする。これで両者の違いを見分けられる
・オメガ6を大量に含む食材を避ける(加工肉および代替食品(ソーセージ、フランクフルト、サラミ、厚揚げ)ナッツ類(ひまわりの種、アーモンド、カシューナッツ、ピーナッツ)
・オメガ3含有量の高い肉や魚を選ぶ(牧草飼育の牛肉、羊肉、天然魚、缶詰の魚(水煮))穀物飼育の鶏肉は避ける
・オメガ3は緑色植物(及び海の緑藻)や、葉や草、藻を食す動物や魚に由来する
・穀物を与えた家畜はオメガ3の含有量が乏しく、オメガ6はたっぷり含まれているので、このような肉は極力避ける(基本的に鶏肉、豚肉、牛肉はほとんどが穀物を与えられて育てられている)
・養魚場も肉と同じ
・新鮮な野菜と乳製品は好きなだけ食べる
まとめ
・野菜をたくさん食べ、牧草や藻を食べた肉や魚をたくさん食べる。乳製品も食べて構わない(バターもOK)
・植物油と種子類(穀物を含む)、加工食品は摂取をやめる
・良質な食べ物は概して鮮度が短いため、こまめに買い物に行き、自分で調理すること

買物のルール
・曾祖母が食べ物と認めなかったものは何であれ買わない
・やたらと日持ちするものは買わない
・パックに入っているものは買わない
・原材料が5つ以上記されているもの、あるいはラベルに「低脂肪」「砂糖無添加」「低コレステロール」といった健康によさそうな言葉があるものは特に注意する

ステップ4 筋肉を鍛える
・セットポイントを決めるのは総摂取カロリーではなく、食べ物の質。
・運動には体重を減らす効果がある。
・体重が減るのは、運動によって体重のセットポイントが下がるから
・定期的にしっかりと負荷のかかる運動をすることで、コルチゾールの減少、インスリン感受性の改善が見込める

運動のルール
・自分が楽しめる運動を選ぶ
・自分にプラスになる運動を選ぶ
・最低20分の運動を週に2、3回行う
・しっかり汗をかける運動をする(効果をだすにはこれが重要)
・我慢を要する運動は避ける
※大事なのは、本当に楽しいと思える運動をすること
・筋力と筋量を維持すること

ステップ5 インスリン量を減らす
・GI値ではなく、GL値を意識すること
・総GL値を減らすようにする
・重要なのは摂取する総カロリーではなく、食べ物の質
・主食の炭水化物の量を減らしたら、その分を低GL値の野菜や高タンパク、高脂肪の食べ物でしっかりと補う
・日々のGL値を測る(MyFitnessPalなどのアプリで計測できる)
・最初は、150を目標にし、数週間かけて100まで減らしていく(数週間かけてゆっくりと計画的に下げていくほうが、よりよい結果が見込める)
・炭水化物の摂取量があまりにも少な過ぎて、肝臓の貯蔵分が枯渇し、ケトーシスに陥ってしまう状況は避ける

長期的な視点で体重を減らしたいなら、ダイエットはせず、もっと上質な食材を使って料理をし、週2、3回運動をする。間食はしない。よく寝る。結局現在の体型というのは自分の習慣が作り上げたもの。太っているなら太りやすい習慣を行ってきたということ。痩せたいなら、痩せやすい習慣を取り入れなければ、体重は習慣にともなって戻っていく。

これらのことは、痩せるためにみんな知っていることだ。だけど、太っている人がこんなにいる。知っていることなんだけど、腑に落ちてないから実行できない。食欲の攻略書を読んだことで、太る仕組みが理解できたように思います。