パチンコトレーダー4(4システムに自動売買が加わり、タクマの進化と進撃はもう止まらない編)を読んだレビューです。

坂本タクマ (著)

坂本タクマの実戦株入門は2003年1月~2006年6月まで

パチンコトレーダー【初心者の陥りやすいワナ編】は2003年1月~2004年12月まで
パチンコトレーダー【システムトレード入門編】は2005年1月~2006年12月まで
パチンコトレーダー3は2007年1月~2008年12月まで
パチンコトレーダー4は2009年1月~2010年12月まで

パチンコトレーダー4の期間では、リーマンショック後の値動き、日本航空(JAL)の経営破綻、ギリシャ危機、民主党政権、FXのレバレッジが200倍~700倍だった頃の話、歴史的円高1ドル80円、東証のアローヘッド導入など、今回も色々な出来事が取り上げられています。

長い間、投資の世界に残っている方なら知っていると思いますが、現在東証プライムに上場している日本航空(9201)ですが、2010年1月に経営破綻しており、一度株が紙くずになっています。日本航空のような大きな企業であっても、経営破綻することはありえるのです。だから銘柄選びや損切りは本当に大切です。

投資した企業が経営破綻し、株が紙くずになるというのは、投資した金額が0になるということです。経営破綻する前に日本航空に投資していた方は、残念ですが株が0円になったということです。

こんなことが起きるわけですから、2023年までのNISAの制度で、一度売ってしまったら、もう終わりという制度はどうかと思っていました。2024年からの制度では、次年度投資枠が復活するように変更されているのは、嬉しいことです。

FXのレバレッジは、現在は最大25倍までに規制されていますが、当時は、規制がなかったので、レバレッジ700倍という会社もあったようです。すごい時代です。

現在、1ドル140~145円程度ですが、2010年は1ドル80円まで円高が進んでいたようです。この頃から、ドルを買って米国株ETFにでも投資していたら本当に儲かっていたでしょうね。この当時の自分は何をしていたのかというと、立て続けにいろんなショックがあったので、ビクついていました。

だって、2007年夏くらいに18,000円くらいだった日経平均が1万円を割ってくるんですよ。本当にどこまで下がるのか分からなかったです。ここまで下がったならあとは上がるだけじゃんと思いますよね?でも、これから来るんです、2011年に東日本大震災が…。東日本大震災はパチンコトレーダー5に出てくるようです。

この頃は、100年に一度と言われるような出来事が毎年のように起きていて、どんだけ100年に一回のイベントが起きてるんだよって思ってしまいました。いつまたショックが起きるか分からなかったので、ビクビクしていました。

2010年政府は、あまりの円高に為替介入を行っています。2022年から2023年に行った円安の介入とは逆ですね。2010年の介入のときに買ったドルを2022年の介入の時に売ったのなら、政府はなかなか儲けましたね。数兆円は儲けているんじゃないかな。政府と同じ方向に為替取引をすると良いようにも思いますが、そううまくは行かないのでしょう。

為替って、けっこう動くものだなと思い、調べてみたら、1980年頃は1ドル200円以上の円安が普通だったようです。

過去に起こったことを勉强するというのは、とても大事なことだと思いました。

あと、この本はシステムトレードを実行した場合、損益の上下に耐えられるかがとても勉強になります。実際にシステムを運用すると著者が遭遇したようなことが起きてくるのだと思います。

過去に、人が作ったシステムを購入して取引をしたことがあります。その時はシステムトレードについてそこまで勉強しておらず、成績の良いものを購入したら自分も同じような感じで勝てると思っていました。

で、実際にシグナルが出た銘柄を注文したところ、どうなったと思いますか?

きっと、多くの方が同じシステムを使って同じように注文を出したのだと思います。想像以上にその銘柄が高く寄り付いてしまい、かなりの高値でエントリーすることになり、損失が出てしまいました。

これで、人と同じシステムを使い、同じシグナルで取引すると、いくらテストでエッジが出ていても、運用開始後はエッジがなくなってしまうのだということに気づきました。だから自分でシステムを構築しようと思いました。

まあ、よくよく考えてみると、もし、儲かるシステムを作ったとして、わざわざ人に売りますか?人に売らないで自分で取引しますよね。

じゃあなぜ、そういうものを売っているのか?

実際に、過去の株価を使って儲かるような条件を探すのって誰にでもできるんです。でもそれって、過去のデータにフィットしすぎているので、これからの株価で利益が出るかというのはわからないというか、出にくい。

これからの株価の動きで利益が出るかどうかはわからないけど、このシステムを売ることで確実に儲けることができるので、そういうシステムが売られているというわけです。

だから、システムトレードを行おうと考えているなら、買ったシステムで勝てると思わないほうが良いと思います。