「不思議なことに、不運は得てして好運に変わり、好運は得てして不運に変わる。」
言い方は違えど、同じような言葉が最近読んだ本の中によく書かれています。色々な本に書かれているということは、多くの人が大切だと思っていることなんでしょう。最近、自分もこのことは本当によく考えさせられ、意識しなければと思わされています。
この本は、起こった出来事から、どのようにアイデアを生み出すか、試してみることの大切さを教えてくれる本です。
自分が印象に残っているのは、紳士服の店の話。
その紳士服店の経営状態はほとんど赤字になるくらいに傾いていた。店のオーナーは店をたたもうと思い始めていたが、中小企業専門のコンサルタントに相談してみることにした。
店のオーナーの希望は、お金をかけずに、なんとかして巻き返しをはかりたいっていうこと。その時にコンサルタントが助言したこと。
①店の中のあらゆる商品を並べ替えること
②開店時間を10時から7時半に変えること
③熱帯魚の入った大きな水槽を買うこと
これを行ったあとに、売上は30％のびた。
②を行ったことで、売上が5％のび、①や③でも5％のびた。①～③を同時にやったことで30％のびた。できるならいっぺんに変えた方が効果が高い。
お金をかけなくても、できることは沢山あるということ。この考え方を知っているかどうかが大きい。この考え方ができれば、成功するかどうかはわからないけど、色々と試してみようと思い、考えることにつながる。行動につなげることができる。
今まであれやこれやと、変なことばかり考えて、行動できなかったのですが、この本を読んで試してみることの大切さがわかりました。とりあえず、いろいろと試してみようと思いました。
この本を読んでみて、自分が実際に試してみたことがあります。それは、株で自分が心理的にエントリーしたくないと思うところでエントリーするというもの。最近、日本株に資金が流れているのか、かなり株価も上がっていますよね。本当にどこまでも上がるような気がします。
そこで今朝、思ったのが試しに空売りしてみようということ。すごい勢いで上がっているところで売るって、本当に恐いです。昨日みたいな勢いで上昇していったらどうしようという心理が働いてここで空売りするなんてとてもできないって感じです。
ですが、今まで安心してエントリーしたタイミングで上手く行ったことなんてあんまりないなということ。逆にこういう心理的に恐いなと思うところでエントリーできたら違う経験ができるのではないかということ。失敗したら、失敗した時に学べばいいだけのこと。
本の中では、アイデアを生み出す方法として
・仕事でやったミスを全部書き出すこと
・問題点を書き出すこと
（仕事に関してイライラすることを残らず並べる。他の人が漏らしていた不平も書き出す）
・仕事に関してやっているすべてのことをリストアップする
ということが書かれています。これを書き出し、見ながら何をすべきか考える。売れ残ったテント用の帆布を使って何をすべきか考え続けてこそ、リーバイスのジーンズを思いつくことができる。
失敗したことや問題点を書き出すことなど今までやってきませんでした。本当に心に残る失敗や苦痛からどうにかしないとと思って工夫してきたことはありますが、些細な失敗など、そのまま何も考えませんでした。
自分の人生に起こっていることを細かく考えてみると、今まで気づかなかったことを気づくようになるのかもしれませんね。それが、成功のアイデアにつながるのかもしれません。心にあるもやもやを解消してくれた本でした。
他にも面白い事例がいくつも紹介されており、考え方を変えるのにとても役立つ本です。何度か読み返してみようと思います。
