あと数日で新NISAが始まりますね。
この記事は現在、SBI証券で米国株を特定口座や旧NISA口座で持っていて、新NISA口座で買いなおす予定がある人向けの記事です。
旧NISAとは2023年までのNISA
新NISAとは2024年から始まるNISAのことです。
まず、旧NISAと新NISAは同じくNISAと名前は付いていますが、全く別物です。なので、旧NISAで持っている株を新NISAで運用したいと思った時には、旧NISAを売却し、新NISAで買いなおす必要があります。旧NISAの非課税投資期間が終了したものは、自動的に特定口座に移されます。
旧NISAでは、ロールオーバーという方法を使って、非課税投資期間が終了するものを翌年の非課税投資枠に移すことができましたが、旧NISAから新NISAでは制度が違う為、ロールオーバーは行うことができません。
今回、特定口座で保有している米国株を実際に売却して、旧NISA枠(2023年分)で買いなおしてみました。その時に実際にかかった費用、税金、手数料などがどんな感じになるのか知っておくと、スムーズに新NISAへの移行ができるかと思います。
今回は、特定口座で保有している米国株を売却し、その売却した金額を使って、旧NISA枠で同じ米国株を買いなおすという取引を行うことを考えました。
まず、売却。ここで最大限注意しなければいけないのが、注文間違い。自分は、特定口座で保有している米国株を旧NISA口座でも保有しています。なので、特定口座の銘柄ではなく、旧NISA口座の米国株を売却してしまうと、旧NISAの非課税投資枠は終了となります。間違えたから戻してということはできません。旧NISA口座では、一度売却するとその非課税投資枠は消滅し、復活することはありません。
こんな間違いをしてしまったら本当に目も当てられません。なので、NISA関連の取引をするときは、何度も注文をチェックした方がいいです。以前、旧NISA口座で買ったと思ったら間違えて特定口座で買ってしまったというミスを犯したことがありました。
注意点2つ目、これも注文間違えなのですが、今回は、米国株を売ったドルで同じ銘柄を買い戻す為、円に交換する必要はありません。なので、売却の際の決済方法は外貨決済を選択します。ここで、円貨決済を選択してしまうと、為替手数料が往復分かかってしまいます。SBI証券では2023/12/1より、為替手数料無料になりましたが、円貨決済の為替手数料は無料にはなっていません。
SBI証券では、インターネットコースの方を対象に米ドル/円のリアルタイム為替取引にかかる為替手数料が、2023/12/1(金)より、無料になりました。米国株投資を行っている方にとっては、うれしいニュースです。為替手数料が …
今回この2点は最新の注意を払って注文したので、ちゃんと売却できました。
売却金額4,781.04ドル 為替レート141.69 円換算677,425円
売却手数料22ドル(3,117円)
受渡金額4,759.04ドル
譲渡益税徴収額 12,571円
購入金額4,798.20ドル 為替レート143.69 円換算689,453円
まず、売却手数料。SBI証券では、米国株の手数料は下記のようになっています。
特定口座 | 旧NISA | 新NISA | |
---|---|---|---|
買い | 一部ETFのみ無料 | 一部ETFのみ無料 | 無料 |
売り | 手数料かかる | 手数料かかる | 無料 |
SBI証券では、新NISAでは買い、売りともに取引手数料は無料ですが、旧NISAは無料ではないです。売買金額の0.495%、最大22ドル(税込)かかります。買い付けの際、一部のETF数銘柄のみ、買いの手数料無料となっています。
国内手数料と違い、外国株の売買手数料はなかなかの金額です。今回、最大手数料の22ドル(3,117円)かかりました。最初から旧NISAで取引しておけば良かったです。
鋭い方は気づいたかと思いますが、同じ日なのに為替レートが買いと売りで2ドルも違っています。これは、税金の計算時に不利になることがないよう、売りは低めに、買いは高めの為替レートが使われている為です。
最近、アメリカの市場は日本時間23時30分に開くので、起きていられないので、日中に売り注文を出し、翌日朝に早起きして買い戻そうなどという甘い考えでいたら、朝、上昇していました。昨日12/20に売却していたら今朝かなり下落していたので、最高だったのですがそううまくはいきませんね。
で、朝、同じ株数を買い戻そうと思ったのですが、けっこう買い付け余力が足りないんです。
理由は
売却手数料22ドル
売却から買い付けまでの上昇分17.16ドル
譲渡益税徴収分130ドルくらい
譲渡益税徴収額 12,571円は、SBI証券の口座に円があれば、そこから徴収されるのですが、売却した直後はドルで仮に拘束されます。翌日、円で引かれると、ドルの拘束分は解除されます。口座に円がない場合、ドルを強制的に円に換えて差し引かれるそうです。なので、米国株を売った直後、譲渡益税徴収分があると少し多めにドルを拘束されるためその分は買い戻すための余力として使えないです。
ドルをほとんど持っていなかったので、170ドル(約25,000円分)くらいあわてて、円からドルに替えて、なんとか米国株を買い戻しました。
特定口座から新NISAへの買い替えは、売り手数料、売ってから買うまでの価格変動分、譲渡益税徴収分を
旧NISAから新NISAへの買い替えは、売り手数料、売ってから買うまでの価格変動分を考慮しておいた方がいいです。
本当に実際にやってみないとわからないものだなとつくづく思いました。
ちなみに、今回の特定口座での取引をはじめから旧NISA口座で取引していた場合
売却手数料22ドル3,117円)
売却から買い付けまでの上昇分17.16ドル(2,431円)
譲渡益税徴収額 12,571円(この他にも、配当金にも課税されています。)
合計18,119円
この金額が上乗せされていたわけです。無知って損ですね。でも、少しづつ経験を積んでうまく投資できるようにしていきます。
過去にザラ場に米国株の買い付けで、経験したことを記録してありますので参考までに。
SBI証券で外国株式ETF VTI(米国株)を購入する際に、現在値より高く出した買い指値注文が約定しなかったので、その時の状況と対策をまとめておきます。 注文はアメリカの市場が開いている時間帯(ザラ場)に行いました。 買 …