以前、個々の家に配りものをするという係を依頼されて、いやいやながらに引き受けたのを覚えています。2ヶ月に1回30軒くらいに冊子を配布するというもの。

で、当初はどのように回ると効率よく配れるかを考え、効率よく回れたら、ランニングだと思って配布していました。

何回か回っていると、配布する家を完全に覚えてかなり早く配れるようになっていました。

最近「ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由」という本を読んでいるのですが、そこに記憶の宮殿というものが出てきます。

記憶の宮殿とは記憶術の一種なのですが、自分の知っている建物などに覚えたい物のイメージを配置していくというものも。人間は場所を覚えるのにたけているそうで、場所と記憶したい物のイメージを関連させて覚えると覚えやすくなるというか、忘れにくくなるそうです。

自分の記憶の宮殿を考えた時に、家の中の部屋は確実に使えるなと思ったのと同時に、冊子を配布した30軒も使えるなと思いました。このいやいややらされていた冊子の配布という仕事が、記憶の宮殿で使えるなんてラッキーだと思いました。

30個のものを覚える時に使える記憶の宮殿の出来上がりです。いやいやの仕事でもやってみると意外な恩恵があるものだと思わされました。どんな仕事でも嫌がらずにやってみようと思った出来事でした。