「和菓子のアン」がなんかのYouTubeのランキングで1位になったので、なにげに読んでみました。
坂木 司 (著)
和菓子のアンはミステリー小説ですが、人が死んだりする事件が起きるわけではなく、いわゆる、日常の謎のジャンルに入ると思います。和菓子ミステリーです。
ミステリーは好きなんですが、人が死ぬようなミステリーではなく、こういったちょっとした、謎を解いていくようなミステリーが好きなんです。氷菓とか、小市民シリーズのような感じが好きなんで、そっち系を探していたらたどり着いたって感じです。
和菓子のアンシリーズは全4巻です。アンと青春、アンと愛情、アンと幸福があります。
物語は、デパートの地下食品売場で繰り広げられます。
やったことのない職業って、やってみたいなってよく思いませんか?自分はよく思います。本当に広く浅く、舐める程度に体験してみたいって思うんです。だからといって、短期間でもその職業をやってみるほど行動力はなく、だから和菓子のアンのような職業的な物語はおもしろいなーって思うし、経験しなくても、その職場のことが知れるので知識欲が満たされます。
デパ地下って、行ったことがあるから、雰囲気はわかるけど、お店の裏側ってどうなっているのかは知らないから、こんな風になっているんだって思うし、関係者じゃないと描けないような部分があってリアルっぽい感じがします。
主人公のお店は和菓子屋ですが、デパ地下の他のお店の話なんかも出てきて、こんなふうなこともあるんだって、知らない世界を知ることができてなんだか得した気分になります。でも、和菓子のアンが発売されたのが、2010年なので、今では変わっていることも多いと思われますが。
あるお客さんや、アンが働いている和菓子屋の同僚や、デパ地下の他のお店の店員さんなどからそれぞれのストーリーが展開されていきます。
2010年に発売されているので、すでに映像化されているのではと思ったのですが、「和菓子のアン」は2025年現在、映像化はされていません。文字として読むと面白いのですが、これを映像化して、面白くするのは難しいのかもしれません。
自分は茶道などをしていなかったので、和菓子には疎いです。だから、この「和菓子のアン」を読むことで和菓子についても詳しくなれるのはうれしいことでした。
シリーズものなので、次の作品も読める楽しみがあるのは、すごくうれしいことですね。時間があったら、よもー。