ランチをしたときのこと。入ったお店は平日13時を回っていたがそこそこ混んでいた。
事前に予約し、席に通された。メニューを見て、食べるものを決めたので店員さんを呼んだ。
メガネをかけた若い店員さんが注文を取ってくれた。仕事ができる感じの店員さんで、きびきびと手慣れた様子で注文を取ってくれたのでスムーズに注文できた。
数分待っていると、注文を取ってくれた店員さんが注文した料理を運んできてくれた。
店員さんが運んできた、連れの注文した白い皿に入った料理を眺めていた。店員さんの手に、何かがついているのに気が付いた。
何が付いているのか気になり凝視してしまった。連れの皿をテーブルに置くと、右手の親指と右手の手のひらに真っ赤な血がついていた。
親指の爪のほうから流れ出た血が、手のひらのほうまで流れていた。
そこそこ血が付いた右手で運ばれてきた連れの白い皿には、血は全くついていなかった。器用なものだと感心してしまった。
こんな状況はじめてだったので、何で血が出ていたんだろうと考えるくらいのことしかできなかった。
自分もよく手の指の皮をむいてしまったり、ひび割れなどで血が出ることがよくあるので、絆創膏は常にカバンの中に入っている。
小さい時に、指から血が出て絆創膏がないことに困ってから、いつどんな時に手から血が出ても対処できるように100%カバンには絆創膏を入れている。
お店を出てから、なんであの店員さんに絆創膏を渡してあげられなかったのかとても後悔した。
どうせ自分の持っている絆創膏なんてニチバンの株主優待でもらったいただきものなんだからあげればよかった。
一緒に食事をした連れに聞いてみたら、指から血が出ていたことに気が付いていたと言っていた。
おそらく大概のお客さんは、そのことに気づいたと思う。で、他のお客さんにそのことで、クレームを言われなかっただろうか。
自分が少し、勇気を出して行動できていれば、店員さんが1つ嫌な思いをしなくて済んだのに。
家に帰ってから、カバンの中に渡せる絆創膏が入っていたか一応確認した。そこには防水タイプの絆創膏まで入ってた。